医科と歯科の関わりについて｜きたつじ歯科クリニック｜尼崎市武庫之荘駅の歯科・歯医者

こんにちは、きたつじ歯科クリニックの北逵です。

今回は医科と歯科との関わりについてお話したいと思います。

しかし、実際には歯科と医科は密接に関わっており、お口の健康が全身の健康に大きな影響を与えるとされています。

以下のような点で関連があり、解説していきたいとおもいます。

1. 口腔と全身の健康の関係

• 糖尿病：歯周病は糖尿病のリスクを高め、逆に糖尿病があると歯周病が悪化しやすいとされています。
  
  歯周病によって生じる炎症性物質が血流に乗って全身に広がり、インスリンの働きを妨げたり、血糖値のコントロールが難しくなり、糖尿病の管理がより難しくなるとされています。

• 心血管疾患：歯周病の炎症が動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中のリスクを高める。

  歯周病と心筋梗塞も密接な関係にあり、歯周病菌が心臓の血管に入り込むことで心筋梗塞のリスクが高まります。

  また、歯周病菌が血管内に入り込むと、血管壁に炎症を起こし、動脈硬化を促進します。動脈硬化は、血液を送る血管が狭くなることで血液の供給がスムーズにできなくなる病気です。
• 誤嚥性肺炎：高齢者は口腔内の細菌が気道に入ることで肺炎を引き起こしやすいとされています。
  歯周病菌は酸素の少ない歯肉の中で増殖するため、誤嚥性肺炎を起こす細菌の多くを占める嫌気性菌と性質が似ています。その為歯周病を放置すると、お口の中の最近が増殖します。

  高齢者や介護を受けている人は嚥下力が低下するため、唾液や食べ物の欠片が誤って気管に入り込む誤嚥を引き起こしてしまうのです。
• 妊娠・出産：歯周病があると早産や低出生体重児のリスクが高まったり、妊娠中はホルモンバランスの変化で歯肉炎や歯周病を悪化させるリスクもあります。

2. 医科との連携が必要なケース

• がん治療：放射線治療や化学療法前に歯科で口腔管理を行い、副作用を軽減する。
• 人工関節や心臓弁の手術：口腔内の感染が全身へ影響を及ぼす可能性があるため、手術前に歯科検診を行う。
• 腎臓病や骨粗鬆症：透析患者やビスホスホネート製剤を使用している患者では、抜歯などの処置に注意が必要。

3. 予防医療としての歯科の役割

こういった全身的な病気に関連することがわかっている為、定期的に口腔内のケアを行うことはとても大事です。

全身的に健康な生活ができるようにする為、定期的な歯科検診の受診や、クリーニングを行うようにしましょう。

また、最近では、医科と歯科が連携する「医歯連携」が進んでおり、歯科医師が医療チームの一員として患者の全身の健康をサポートする役割も期待されています。