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こんにちは、きたつじ歯科クリニックの北逵です。
今回は歯科のレントゲンの被曝量についてお話していきます。
歯科医院で治療を受けるとき、「レントゲンを撮影しますね」と言われて少し不安に思ったことはありませんか?
「体に悪影響はないの?」「妊娠中でも大丈夫?」「何度も撮影して平気?」といった疑問を持つ方は少なくありません。この記事では、歯科のレントゲンでどのくらいの放射線を浴びるのか、そのリスクや安全性についてわかりやすくご説明します。
歯科医院で用いられるレントゲンにはいくつか種類があります。代表的なものは以下の通りです。
デンタル(小さなフィルム):奥歯や前歯など、部分的に詳しく撮影するもの。むし歯や歯周病の進行具合を確認するのに役立ちます。14枚法と言われる検査方法もあります。
パノラマ(お口全体のレントゲン):上下の歯並びや親知らず、顎の骨の状態を広く見ることができます。一般的に歯科でまず撮影するレントゲン写真で非常に汎用性の高いものになります。
CT(3D画像):インプラントや親知らずの手術前に、立体的に骨や神経を把握するために用いられます。
それぞれ用途に応じて使い分けられており、必要以上に撮影することはありません。
放射線の量は「マイクロシーベルト(µSv)」という単位で表されます。日常生活でも自然界から放射線を浴びており、日本人が年間に自然から受ける放射線量は 約2100µSv と言われています。
これに対して歯科のレントゲンは非常に少なく、安全性の高いものです。
デンタル:約 5µSv
パノラマ:約 10~30µSv
歯科用CT:約 50~200µSv
例えば、デンタル撮影は東京~ニューヨーク間の飛行機に1往復乗ったときの被曝量(約200µSv)の 40分の1以下 にあたります。つまり、日常生活の中で浴びる放射線量と比べてもごくわずかであることがわかります。
歯科医院では、患者さんの不安を和らげるためにさまざまな工夫が行われています。
デジタルレントゲンの使用:従来型よりも放射線量を大幅に抑えられます。
防護エプロンの着用:鉛入りのエプロンを使用し、体に直接届く線量を減らします。
必要最小限の撮影:診断に必要なときだけ撮影するので、むやみに撮ることはありません。
妊婦さんの場合、「レントゲンは避けたほうがいいのでは?」と考える方が多いですが、歯科のレントゲンはお口周りを撮影するため、お腹に直接放射線が当たることはありません。さらに防護エプロンを使用することで胎児への影響はほぼゼロに抑えられます。
ただし、妊娠中期以降であればより安心して撮影できますし、場合によっては虫歯が初期の場合は出産後に治療を延期する場合もありますので、歯科医師に必ず相談してください。
レントゲン撮影をすることで、肉眼では見えない部分の異常を早期に発見できます。例えば…
歯と歯の間のむし歯
歯ぐきの下に隠れている歯石や膿
親知らずの位置や神経との距離
顎の骨の状態や骨量
これらは見逃すと大きなトラブルにつながる可能性があります。必要なときにレントゲンを撮ることは、患者さんの健康を守るうえで欠かせない診断の一部なのです。
歯科のレントゲンは、被曝量が非常に少なく安全性の高い検査です。日常生活や飛行機旅行で浴びる放射線量と比較してもわずかであり、安心して受けていただけます。必要な診断を正確に行うために、レントゲンはとても重要な役割を果たしています。
もし不安がある場合は、歯科医師に相談ください。患者さんの安心を第一に考え、できるだけ負担の少ない方法で診断と治療を進めていきます。
治療をご希望の方はお気軽にご連絡ください。
きたつじ歯科クリニック
尼崎市南武庫之荘1-12-6 松弥サウスモールⅡ 2階
HP:https://kitatsuji-dc.com
TEL:06-6438-1182
FAX:06-6438-1185
院長 北逵 圭佑(きたつじ けいすけ)