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保険適用のCAD/CAMってどういうもの??|きたつじ歯科クリニック|尼崎市武庫之荘駅の歯科・歯医者

保険適用のCAD/CAMってどういうもの??

こんにちは、きたつじ歯科クリニックの北逵です。

 

☆保険でできるCAD/CAMインレー・クラウンとは?

近年、歯科治療でもデジタル技術の進化が進み、「CAD/CAM(キャドキャム)」と呼ばれるシステムを用いた補綴物(ほてつぶつ)が広く使われるようになりました。CAD/CAMとは、コンピューターによる設計(CAD:Computer Aided Design)と加工(CAM:Computer Aided Manufacturing)を組み合わせた技術のことをいいます。これにより、従来よりも精密で安定した詰め物や被せ物を作製することが可能になりました。

☆CAD/CAMインレー・クラウンの特徴

CAD/CAM冠やインレーは、専用のブロック状の材料をミリングマシンと呼ばれる機械で削り出して作ります。金属を使用しないため、見た目が白く自然な仕上がりになるのが最大の特徴です。特に奥歯でも、口を開けたときに金属が目立つことがなく、審美的な面で大きなメリットがあります。

また、金属アレルギーの心配がないのも大きな利点です。従来の銀歯には金属が含まれており、長年使用することで金属が溶け出し、アレルギー症状を引き起こす可能性がありました。CAD/CAMの材料は主にハイブリッドレジン(レジンとセラミックの複合素材)で構成されているため、体にも優しい治療法といえます。

☆保険でできる範囲

当初、CAD/CAM冠が保険適用になったのは小臼歯(前から4番目・5番目の歯)だけでしたが、現在では適応範囲が広がっています。

  • 小臼歯(4・5番):上下ともに保険適用

  • 大臼歯(6・7番):条件付きで保険適用(上下左右の7番が残っているなどの条件あり)

  • 前歯(1〜3番):すでに保険適用

また、2024年以降は条件の緩和も進み、より多くのケースでCAD/CAM冠を選択できるようになっています。インレー(部分的な詰め物)も、2022年から保険適用が開始され、金属を使わない白い詰め物を保険で選べるようになりました。

☆メリットと注意点

CAD/CAM冠のメリットは、なんといっても「見た目の自然さ」と「金属を使わない安心感」です。さらに、デジタル設計によって精度が高く、適合性の良い補綴物が作れることも大きな魅力です。

一方で、ハイブリッドレジンはセラミックに比べるとやや柔らかく、経年的にすり減りやすいという特徴があります。そのため、噛み合わせが強い方や歯ぎしり・食いしばりのある方では、破損や脱離のリスクがやや高まる場合もあります。定期的なメンテナンスや噛み合わせのチェックを受けることが長持ちのポイントです。

また、セラミックのような完全な透明感までは出ないため、審美的にこだわりたい前歯部分では自費治療のセラミッククラウンを選択する方も少なくありません。

☆デジタル技術がもたらす新しい治療のかたち

これまで、詰め物や被せ物の型取りといえば、粘土のような材料を使って口の中で型を取るのが一般的でした。しかし最近では、口腔内スキャナーを使って歯をスキャンし、デジタルデータで設計・加工を行うケースも増えています。これにより、精密で再現性の高い補綴物を短期間で作製できるようになっています。

☆まとめ

CAD/CAMによるインレーやクラウンは、保険で白い歯を手に入れられる新しい選択肢です。
見た目の自然さだけでなく、金属を使わない安心感やデジタル技術による精密な仕上がりが魅力です。ただし、使用する場所や条件によっては適応外となることもありますので、まずは歯科医師にご相談ください。

患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせて、最適な治療方法をご提案いたします。

 

 

きたつじ歯科クリニック

尼崎市南武庫之荘1-12-6 松弥サウスモールⅡ 2階

HP:https://kitatsuji-dc.com

TEL:06-6438-1182

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院長 北逵 圭佑(きたつじ けいすけ)